情報マガジン『WAY』

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VOL.28 2022.FEBRUARY 日本コントロールシステム株式会社様

ユージングシーン
A&D製 電子天びん「GX- 2002A」と薬品管理システム「SimpReag」

A&D製 電子天びん「GX- 2002A」と
薬品管理システム「SimpReag」

当社の薬品管理システム「SimpReag」を導入していただくお客様は、A&Dさんの電子天びんのユーザー様が多くて、さすが計量機器の国内トップメーカーだなと思っています。

日本コントロールシステム株式会社様にインタビュー

近年、薬品の管理体制に対する取り締まりがますますシビアになっているため、薬品を管理する現場スタッフのみなさまの業務負担が増しています。
そこで「とにかくシンプルで使いやすく」をコンセプトに開発された日本コントロールシステム様の薬品管理システム「Si mpReag」とA&Dの電子天びんが連携して、万全の薬品管理をご提供しています。

インタビューいただいた日本コントロールシステム株式会社 薬品管理ユニット カスタマーサクセスリーダー 海藤翔太様の画像

日本コントロールシステム株式会社
薬品管理ユニット
カスタマーサクセスリーダー
海藤 翔太様

マニュアルを読まなくても、トレーニングを受けなくても使える薬品管理システムです。

インタビュアー SimpReagは、どのような薬品管理システムなのでしょうか?
海藤様 操作性と携帯性が抜群で、使いやすく、パソコンやスマートフォンで誰でもどこでも使えるシステムです。
インタビュアー 開発にあたり、多くのお客様をリサーチされたそうですね。
海藤様 私たちがリサーチしたところ、従来の薬品管理システムは「操作性がイマイチ」、「使い方がわからない」、「いままでよりもかえって手間が増えた」などというお客様の声を耳にしました。
そこでSimpReagは「とにかくシンプルで使いやすく」をコンセプトに開発し、2017年に発売いたしました。
インタビュアー 薬品管理に限らず、専門的なシステムはマニュアルが分厚くて、表紙を見ただけでうんざりすることがありますよね。
海藤様 そうなんですよ、そこを変えたかったんです!SimpReagはマニュアルを読まなくても使えるイージーモードを搭載していまして、薬品をアプリに登録するための「入庫」から、在庫を削除するための「廃棄」まで、タッチとスキャンだけで操作できるように設計しました。パソコンが苦手な方にもお使いいただくことができますし、使い方のトレーニングもほとんど必要ありません。
インタビュアー 棚卸の負担も軽減できるそうですね。
海藤様 棚卸機能も搭載していますので、保管場所、開封状態、現重量の照合などに短時間で対応できます。あるお客様から「いままで1週間かかっていた棚卸が、SimpReagのおかげで1日で終わった」と喜んでいただいたこともあります。
インタビュアー それはすごいですね ! まさに時代のニーズにお応えするシステムですね。
海藤様 労働安全衛生法の改正によりリスクアセスメント対象の薬品が毎年追加されたり、データの正確性を保証するデータインテグリティ(注1)や、不正を防止するPART11〔パート・イレブン〕(注2)など、薬品の管理体制に対する取り締まりが最近ますますシビアになっています。
これらへの対応に迫られて、薬品を管理する現場スタッフのみなさまの業務負担がどんどん増えていますので、我々に何かお手伝いできることはないかと考えた結果、SimpReagの開発に取り組むことになりました。
インタビュアー ということは、薬品管理の専用システムということでしょうか?
海藤様 いえいえ、確かに薬品管理にお使いいただくことが開発のきっかけでしたが、例えば油脂類の使用量管理などのために自動車メーカーさんにも導入していただいています。
計量結果を保存する用途全般にご使用いただくことができますので、薬品管理専用というわけではなく、今後は他の用途にも提案していきたいと考えています。

SimpReagを導入されるお客様はA&Dさんの電子天びんのユーザー様が多いので、我々としてもA&Dさんの電子天びんを基準にしたシステム開発が効率的なのです。

インタビュアー お客様から、電子天びんの使い方についてのお問い合わせも受けるそうですね。
海藤様 そうなんですよ。我々にとっては電子天びんもシステムの一部ですので、スタッフ一同、電子天びんの勉強もしています(笑)。
お客様を訪問しても、電話でお問い合わせを受けても、A&Dさんの電子天びんのユーザー様が多いんですよ。さすが計量機器の国内トップメーカーだなと思っています。
インタビュアー ありがとうございます。社員の励みになるお言葉です(笑)。
海藤様 A&Dさんはひょう量が小さいものから大きいものまで、ワイドレンジのラインナップを取りそろえて多様なユーザーニーズに対応できているので、お使いになるユーザー様が多いのでしょうね。
また、特許を取得されている衝撃検出機能や天びんの繰り返し性の自己点検機能など、技術力の高さが信頼されているのだと思います。
インタビュアー これからの時代はデータのワイヤレス通信が主流になるのでしょうか?
海藤様 いまはまだ多いとは言えませんが、Bluetooth®でのデータ送信が主流になっていくと思います。まずは危険なものとか、人が触りにくいものはワイヤレス通信が必須になるでしょうね。
その点、A&Dさんは先を見越して全製品の通信プロトコルを共通にしているので、我々システムインテグレータにとっては取り組みやすくて助かっています。
インタビュアー A&Dが開発したアプリ、電子天びんの内部設定をパソコン側で簡単にセットできる「WinCT-ParamSet」の使い心地はいかがでしょうか?
海藤様 あれは便利ですね!SimpReagを導入後すぐに使用したいというお客様が少なからずいらっしゃいまして、我々が電子天びんの内部設定を行うことがあります。我々は電子天びんのプロではありませんが、あのアプリを使えば簡単に設定できます。まだあのアプリを知らないシステムインテグレータもいると思いますが、これからどんどん普及していきますよ。
我々としても、さらに大勢のお客様にSimpReagをお使いいただきたいので、A&Dさんの電子天びんを基準にしたシステム開発が効率的だと考えています。
インタビュアー 近未来のビジョンを教えてください。
海藤様 システムとAIとの連携により、従来は実現が困難だったいろいろなことができるようになると思います。
現場スタッフのみなさまの労力を削減し、より使いやすく、効率的で、安心して喜んで使っていただけるシステムをつくっていきたいと考えています。

A&Dさんとは、半導体関係のビジネスでも連携していきたいですね。

インタビュアー 貴社は半導体関係のビジネスも手がけていらっしゃるのだそうですね。
海藤様 半導体の制作に必要なマスクデータ準備(MDP)アプリなどを開発しています。半導体マスク製造プロセスをモデル化して、データを補正する技術もカバーすることで、こちらも多くのお客様に喜んでいただいています。
インタビュアー A&Dはグループ会社の株式会社ホロンと連携して、半導体製造・検査装置事業も推進しています。
海藤様 電子天びんだけではなく、半導体関係のビジネスでも連携していきたいですね(笑)。
インタビュアー 本日は貴重なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。

(聞き手:株式会社エー・アンド・デイ 広報IR課)

お客様情報

日本コントロールシステム株式会社
本社
東京都渋谷区恵比寿1-20-18 三富ビル新館5階
新横浜事業所
神奈川県横浜市港北区新横浜2-7-9
設立
1981年
資本金
5,935万円
従業員数
215名(2021年4月現在)
URL
https://www.nippon-control-system.co.jp/
日本コントロールシステム株式会社 新横浜事業所(神奈川県横浜市) 外観画像

お使いいただいているA&D製品

分銅内蔵型電子天びん GX-AE/GX-Aシリーズ(A&D Apollo)
  • 最小表示0.1mg~0.1g 全19モデル
  • 分銅内蔵なのでいつでも高精度計量
  • GX-AEシリーズ3モデルは静電気対策の無風イオナイザーを標準装備
分銅内蔵型電子天びん GX-AE/GX-Aシリーズ(A&D Apollo)の製品画像
オートドア装備 1μg~ 分析用電子天びん BA-T/BAシリーズ(A&D Borealis)
  • 元素分析・質量分析などの前処理に
  • 全10モデル オートドア装備
  • BA-Tシリーズ:タッチパネル付きカラー液晶表示
  • BAシリーズ:モノクロ液晶表示
分析用電子天びん BA-T/BAシリーズ(A&D Borealis)の製品画像