電子天びん使用時の注意点

4. 温度による影響

室内の温度が変化すると、天びんの計量値も変化します。 この計量値の変化は感度ドリフトとして定義されます。 感度ドリフトはカタログや仕様書にppm(parts per million)(百万分の1)で記載されています。
計量値とは:天びんのゼロ点表示を確認し、その後計量したい試料を皿に載せます。この時のゼロ点からの変化量を計量値と言います。

GH200の場合、感度ドリフトのスペックは±2ppm/℃ですが、これは温度が 1℃変化すると感度が最大で「100万分の±2」変化する可能性があることを 示しています。

例)GH200を使用していて室温が2℃変化した時、荷重200.0000gを測定した値は 最大で以下のように変化する可能性があります。

200.0000g ×(±2ppm/℃)× 2℃
=200.0000×(±2/1000000)×2
=±0.0008g
(199.9992~200.0008g の表示となる可能性があります。)

従って、計量物を天秤の皿上に載せた状態で放置し計量すると、計量値の変化だけでなくゼロ点の変化も足し合わせた計量値の変化を表示してしまいます。