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VOL.32 2023.MAY ヤマハ発動機株式会社様

ユージングシーン
トヨタテクニカルディベロップメント様とA&Dが共同開発した電動車開発向けシミュレータ「EV-Sim HELIOS Edition」

トヨタテクニカルディベロップメント様とA&Dが共同開発した電動車開発向けシミュレータ「EV-Sim HELIOS Edition」

カーボンニュートラルに向けた取り組みを強化。
既存システムを最大限に活用しながらHILS(注1)環境を構築し、SMG(スマートモータジェネレータ)(注2)の評価期間を90%削減!

ヤマハ発動機株式会社様にインタビュー

近年、2輪のモータサイクルにおいても、カーボンニュートラルの実現が技術開発の中核になっています。
ヤマハ発動機株式会社(以下ヤマハ)様は、内燃機関に組み合わせるSMGを短期間で効率的に技術開発していく上で、トヨタテクニカルディベロップメント株式会社(TTDC)様とA&Dが共同開発した電動車開発向けシミュレータ「EV-Sim HELIOS Edition」を採用し、シミュレーション試験に取り組んでいらっしゃいます。

インタビューいただいたヤマハ発動機株式会社様とトヨタテクニカルディベロップメント株式会社様の画像

後列左から
ヤマハ発動機株式会社
システム開発部 設計2グループ
中川 善富様
コンポーネント開発部 実験グループ
高井 浩様
細川 裕也様
田仲 智章様
前列左から
トヨタテクニカルディベロップメント株式会社
ソフトウェア技術開発部 MBD技術開発室
北野 巴様
ソフトウェア技術開発部
四方 祐一様

既存の内燃機関とは異なったモータ制御の技術が求められています。

インタビュアー 現在、どのようなことに取り組まれていらっしゃいますか?
ヤマハ様 モータサイクル全般の電子制御システムのコントロールユニットにおいて、エンジン制御のOBD(注3)機能テストやSMG制御部など多くのテストをしています。実際に機能要求が実現されていることをシステムレベルで評価しています。
インタビュアー 新技術の開発における課題を教えてください。
ヤマハ様 現在、モータサイクルの主流は内燃機関ですが、社会的な要請に基づいてカーボンニュートラルに取り組んでいます。そのなかで、SMG対応車種やEV関係への拡大をしていく必要があり、既存技術の内燃機関とは違ったモータ制御の技術が求められています。
このニーズに対応するために、技術の評価期間を短縮するためのテストの効率化とMBD(注4)推進による試作車両の削減が急務でしたが、既存の環境を活かしながら、シミュレーション環境に求められる要件が異なるモータ制御の環境を構築することが課題でした。
インタビュアー 課題の解決に向けて、どのように取り組まれましたか?
ヤマハ様 テストを効率化するために必要だったのが、応答速度と計算速度が速いHILSです。また、モータHILSに精通した技術者が多くないため、簡単に運用できるシステムの構築を目指しました。

課題解決のためのカスタマイズについて専門的な提案をいただき、感謝しています。

インタビュアー EV-Sim HELIOS Editionをご採用いただいた理由を教えていただけますか?
ヤマハ様 ソフト面から申し上げると、相談の段階からレスポンスが早かったのと、質問に対して豊富な知識で回答をもらえたことが大きいですね。
打合せのたびに前回の打合せ内容を踏まえた新しい提案や計画をいくつか用意していただいたり、SMGを既存のエンジンHILSと連携させるためのカスタマイズ方法や対策を、費用と運用の両面からわれわれといっしょに考えていただいたことに感謝しています。
またハード面では、同じ部署にA&D製のHILSがあったのですが、他社のツールと比べて遜色なく、使いやすかったということもあります。

EV-Sim HELIOS Editionは期待以上の効果をもたらしてくれると考えています。

インタビュアー EV-Sim HELIOS Editionをご採用いただいた感想をお聞かせください。
ヤマハ様 期待以上の効果が出せると考えています。テストを自動化するシステムを開発し、そこにEV-Sim HE LIOS Editionを組み合わせることで、日数ベースで90%削減できる見込みです。
システムの精度もわれわれの期待以上の完成度でしたし、導入時の対応は柔軟でプロフェッショナルを感じました。いまのところ、計画していたことでできなかった項目はありません。このシステムはさまざまなエンジンHILSとの連携が可能で、使い勝手がよいので、今後の運用を考えても今回の構成はよかったと思っています。
インタビュアー ありがとうございます。今後の展開はどのようにお考えでしょうか?
ヤマハ様 EV-Sim HELIOS Editionをもう1台導入して2台で評価を進め、効果を確認していく予定です。今後はSMG評価からEV評価へと広げていく可能性もあります。また、弊社内で他部署への情報共有や紹介もしています。
インタビュアー 本日は貴重なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。

お客様情報

ヤマハ発動機株式会社
本社
静岡県磐田市新貝2500
設立
1955年7月1日
資本金
861億円(2022年12月末現在)
従業員数
ヤマハ発動機(株)連結会社計 52,554人(2022年12月末現在)
 
ヤマハ発動機(株) 10,193人(2022年12月末現在)
ヤマハ発動機株式会社外観画像

お使いいただいているA&D製品

EV-Sim HELIOS Edition(電動車開発向けシミュレータ)

トヨタテクニカルディベロップメント(TTDC)様とA&Dの共同開発製品
●大容量FPGAを搭載したHILSと高精度モデルを提供
●高精度リアルタイムシミュレーションで電動車開発期間を短縮